エベヌス属(学名:Ebenus)は、マメ科の被子植物である。多年生および小低木である。アジア中央部から地中海東部原産である。崖や岩場に生息する。暖かく日当りの良い土壌で成長する。葉は、三出複葉または羽状で細かい絹状のものもある。花は、ピンクあるいはムラサキ色で、果実には1個あるいは2個の種子がある。
カキノキ科の学名(Ebenaceae)は、オットー・クンツェによって発表されたエベヌス属 (Ebenus) [2]をタイプ属として、1891年にロバート・ルイ・アウグスト・マクシミリアン・ゲインズ(ドイツ語版)により発表された[3]。しかし、この属名は1753年にリンネによりマメ科の植物に命名されていたため、Ebenusは、カキノキ科に属する属名として採用されず、カキノキ科のEbenusに属した植物は、Diospyrosとなった。そのため、本来なら科名も Diospyraceae であるが、混乱を防ぐために、ゲインズによって命名された Ebenaceae は、保存名として現在も使われている。