ダンコウバイ(檀香梅、学名:Lindera obtusiloba Blume)は、クスノキ科クロモジ属の落葉小木の一種。
日本では本州(新潟県、関東以西)、四国、九州に分布する[1]。山地の落葉樹林内や林縁に自生し、庭木に利用されている[1]。
成木は樹高2.5-6 m、幹の直径約18 cm。葉は互生し、柄があって葉身は幅広い楕円形で先端が浅く三裂する。葉の長さは5-15 cm、幅は4-13 cm[1]、基部が幅広く丸い。葉質はやや厚く、表面はつやのない緑、若葉の裏面には毛が生えている。葉によって裂け方にかなり個体差があり、裂けない葉もある[1]。外見的には葉の形などシロモジにやや似る。ウコンバナの別名があるが、これはシロモジのこととされる場合もあり、混乱がある。
春、芽吹く前に黄色い小さな花を枝に無数に付ける。雌雄異株で、3-4月の花が展開する前に小さな黄色い花を散形花序につける[1]。雄花と雌花の花被片は6個で楕円形[1]。
種子に強い香りが有り檀香梅と書く。葉も揉むとわずかに芳香がある。檀香はビャクダンの漢名で、材に香りがあるためとも言う。
秋、種子は淡褐色-褐色で、葉は黄葉し落葉する。朝鮮では種子の油を頭髪用に用いる。
日本の以下の都道府県でレッドリストの指定を受けている[2]。