ヤマネ科(ヤマネか、Gliridae)は、齧歯目に含まれる科。
前肢の指は4本、後肢の趾は5本[2]。指には鉤状の爪が生える[2]。盲腸がない[2]。一部の種では尾が切れやすい構造になっており、外敵に襲われた時に尾を自切して逃げる[2]。
分類学説により、Gliridae、Myoxidae、Muscardinidae の3通りの学術分類名がある。
起源は40,000,000 - 60,000,000年前の始新世に遡ると考えられている[2]。
以下の分類・英名はMSW3(Holden, 2005)、和名は(今泉, 1986)に従う[1][3]。
多くの種は樹上棲[2]。樹上や樹洞などに木の葉や苔などを集めた球状の巣を作る[2]。冬季には蓄積した脂肪を使い、冬眠する[2]。
食性は雑食で、昆虫、節足動物、鳥類の卵、果実などを食べる[2]。
繁殖形態は胎生。1回に平均4頭の幼獣を産む[2]。
ローマでは、オオヤマネを専用の壺の中で飼育して太らせてから焼いて食用とした[2]。
ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』にもヤマネが登場する(原語 dormouse は、しばしば「眠りネズミ」と訳される)。