ガンタケ(雁茸、学名 Amanita rubescens )は、テングタケ科テングタケ属のキノコ。和名は、色が雁に似ているところ由来する。分布は北半球温帯以北、南米、豪州で確認されている。
夏から秋にカラマツなどの針葉樹林、ブナ、コナラなどの広葉樹林、雑木林の地上に単生、または、散生。
傘は、はじめ球型、成長すると中~大型で平になる。表皮は赤褐色で、粉状のイボが付着。傘の裏はヒダが密で白色、赤いシミができることがある。柄は中空で、基部が球根状。柄の色は傘よりも白っぽく、上部に膜状のつばがある。傷つけると赤く変色する。
生では無味、無臭。食べると下痢、吐き気など胃腸系の食中毒を起こすことがある。加熱すれば可食とする文献もあるが、ルベッセンスリシン、イボテン酸、アマトキシン類などの有毒成分を含み[1]、生食は厳禁。また、慣れないと毒性が強いテングタケと見間違えやすいため、昔からキノコ狩りで安易にガンタケらしきキノコを採取して食用にするのは危険とされてきた。しかし、旨味成分を含み加熱調理すれば美味とされ、テングタケとの識別に慣れたキノコ通には好んで食べる人もかつてはいた。現在では、加熱調理しても分解しない有毒成分であるアマトキシン類が微量ながらガンタケに含まれることが明らかになっているため、それを承知であえて食べる人はほとんどいなくなった。