ヨーロッパハタリス(Spermophilus citellus)は、哺乳綱ネズミ目(齧歯目)リス科ジリス属に分類される齧歯類。
ウクライナ、オーストリア、ギリシャ、スロバキア、セルビア、チェコ、ドイツ南東部、トルコ、ハンガリー、ブルガリア、ポーランド南西部、マケドニア共和国、モルドバ、ルーマニア[1][a 1]
体長17.6-23センチメートル[1]。尾長3.8-7.4センチメートル[1]。体重0.2-0.4キログラム[1]。背面の毛衣は灰褐色で、黄白色の斑点が入る[1]。眼の周囲は白い[1]。腹面の毛衣は黄色い[1]。
標高900-2,500メートルにある食性の乏しい開けた環境に生息する[1]。薄明薄暮性[1]。地下1メートルの深さにある直径0.2-0.3メートルの巣室と、最大5つの出入り口がある4.5メートルに達するトンネルからなる巣穴の中で単独生活する[1]。冬季になると巣穴で冬眠し、南部個体群は夏季に休眠する[1]。
草、根、果実などを食べる[1]。食物を頬袋に詰め込み、巣穴に運んで貯蔵する[1]。
繁殖形態は胎生。冬眠が明けて1週間以内に交尾を行う[1]。妊娠期間は25-26日[1]。1回に2-9頭の幼獣を年に1回だけ産む[1]。幼獣は生後20日で開眼し、生後1か月で地表に出るようになる[1]。
開発による生息地の破壊、毛皮用や食用の狩猟などにより生息数は減少している[1]。