ハイイロゴケグモ(灰色後家蜘蛛、Latrodectus geometricus)は、ヒメグモ科の毒をもつ小さなクモの一種。
オーストラリア、中央アメリカ、南アメリカ、太平洋諸島を原産地とする[1]。
日本では東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、福岡県、鹿児島県、沖縄県で記録がある[2]。
体長は2.5-10mmで、メスのほうが明らかに大きい。球形の腹部は黒褐色で、赤褐色の斑紋がある。
都市部の建物周辺や側溝の中などに生息する。網はセアカゴケグモと同様の不規則網を造る。
「α-ラトロトキシン」という神経毒をメスだけがもち、咬まれると激しい痛みや嘔吐などをともなう[1]。セアカゴケグモよりも攻撃性は低いといわれている[2]。日本では咬傷被害は報告されていない。
日本では1995年12月に神奈川県横浜市で初めて確認された。資材に紛れて込んで侵入したとものと考えられる[3]。
日本では2005年に外来生物法によって、ゴケグモ属のうち本種とクロゴケグモ、セアカゴケグモ、ジュウサンボシゴケグモの4種が特定外来生物に第一次指定をされている[1]。